FIPとは

野球において投手を評価する指標として、FIPがあります。
FIPとは、Fielding Independent Pitching の略で、打者の 真の防御率 を表した指標です。
FIPは、投手の評価軸から「打球」という概念を取り除いています。
つまり、ゴロアウト、フライアウト、単打、二塁打、三塁打、の概念がこの指標にはないということです。
これは、どういうことなのか。計算方法を見てみましょう。
FIPの計算方法
FIPの計算方法は、
FIP= {被本塁打 × 13 +(与四球 + 与死球 − 敬遠)× 3 − 奪三振 × 2 } ÷
投球回 + リーグごとの補正値
となります。
投手の責任範囲として、本塁打、四球、死球の3つに限定することで、より純粋な投手の能力を評価しましょう、という考え方です。
防御率の自責点とは考え方が違うことが分かると思います。
補正値の計算
補正値の計算方法は、
補正値= リーグ全体の防御率 -{被本塁打 ×13 +(与四球 + 与死球 − 敬遠)× 3 − 奪三振 × 2 } ÷ 投球回
という式で表します。
式の係数
式の中にある13などの数字(係数)ですが、これは、被本塁打や四死球、奪三振などの結果が、どの程度失点を増減させるかを示しています。
まとめ
防御率や勝敗の上では目立たなくても、
FIPで真価を見いだせる投手もいます。
ただ防御率同様、FIPも100%信用できる指標ではありません。
球場によって本塁打の出やすさが違いますので、ホームグラウンドによって影響を受けてしまう指標でもあります。
こういった欠点も考慮した上で、指標を判断する必要があります。