出塁率とは
野球において打者を評価する指標として、出塁率があります。
出塁率とは、打者のアウトにならない確率を表した指標です。
このアウトにならない確率が、野球の攻撃においてとても重要です。
出塁率の計算方法
出塁率の計算方法は、
出塁率=(安打+四球+死球)÷(打数+四球+死球+犠飛)
になります。
「アウトにならない確率」を指す指標なので、分母には「アウトにならない目的をもった機会数」、分子には「アウトにならなかった数」としています。
エラーは出塁した数に入るのか
エラーは出塁した数には入りません。
エラーは、相手のミスによるもので、打者の手柄ではないためです。
同様に、FC(フィルダースチョイス)も出塁した数には入りません。
犠飛があるのに犠打は母数に入らないのか
送りバントは、母数に含まれません。
送りバントは、打者がアウトになることが前提でランナーを進める戦術であるため、アウトにならない目的をもった機会数ではないからです。
出塁率の例
出塁率の例を見ていきましょう。
100打数 20安打 5四球 1死球 2犠飛 の選手がいたとします。
出塁率は以下の式なので
出塁率=(安打+四球+死球)÷(打数+四球+死球+犠飛)
出塁率=(20+5+1)÷(100+5+1+2)= 0.2474・・・
となります。
小数点第4位を四捨五入して、0.245 が出塁率となります。
出塁率の日本記録
過去のプロ野球において、1シーズンで最も高い出塁率を残したのが、落合博満選手です。
1986年に、出塁率.4.87を記録しました。
約5割の確率でアウトにならなかったことを示します。
ジョーンズの出塁率
2014年のシーズンで、楽天のジョーンズ選手は、出塁率.394 を記録しました。
しかし打率を見てみると、リーグ最低の.221 でした。
これは、ジョーンズ選手が、セ・パ最多の118個の四球を記録したためです。
出塁率という指標は、どのように出塁したかを問いません。
チームが勝つには、多くの得点を取ることが重要ですが、必ずしもヒットを打つ必要はありません。
アウトにならない打席をいかに作り出せるかが、得点をとるために重要な鍵となってきます。
打率よりも低くなる出塁率
出塁率は、計算式の構成上、打率よりも低い値になることがあります。
打率は「安打÷打数」なので、犠飛を打っても、打率が下がることはありません。
しかし、出塁率は犠飛が分母に含まれるため、下がります。
まとめ
野球において攻撃とは、3つのアウトをとられる前に、得点をすることです。
そのために、まず出塁することがとても重要です。
出塁率という指標は、攻撃において最も重要な指標といえます。